株式会社 酒商山田

宝剣酒造訪問

今週の月曜日、宝剣酒造へ見学に行ってきました。
この日は、仕込みは「踊り」だったので、蒸米を麹室へ引き込む工程と酒母の仕込みの工程を見させてもらいました。どちらの作業も蒸米を広げて冷ますのですが、杜氏の土井さんの動きに目が留まります。米を丁寧に広げて隅々まで目配りをされており、その手が時々止まります。温度を見て、次の作業へ移るタイミングをはかっておられるのでしょうが、こういったところが長年培われてきた勘所、技術なのかと感じます。
土井さんは、杜氏になろうという路線を最初から歩んでこられたわけでなく、自身がやらなくてはならない状況に追い込まれてこの道に入られたと聞きます。回りの人に聞きながら教えを請い、指導を受けながら実践で独自の技術を培ってこられました。自分の麹造りは少し違いますよ、と言われます。そうして今年は杜氏として12回目の造りだそうです。
蒸米を口に含ませてもらいました。外はからっとよく乾いていますが、噛んでみると弾力性がありゴムを噛むような食感、適度な水分が吸収されているのでしょう。
土井さんの目指す酒質は、「味があってきれいな仕上がり」。相反することのようですが、米を溶かさない(雑味を出さない)でも表現できる味わい、インパクトはなくとも飲み続けることのできるお酒と言えば納得できそうです。その元になる原料処理の現場を見させてもらった意義ある見学となりました。
宝剣の今年の1号仕込みのお酒、明日(11月29日)やってきます。