株式会社 酒商山田

豊盃

文庫本を読んでいたらこんな一節が、
・・・・考えていると、次第に緊張してきたので、キャベツ刻みを中断して、酒屋の立ち呑み台で日本酒を飲む。主人の勧めで、弘前の地酒「豊盃」を二杯。まろやかでうまい。
この本は宮本輝著、「骸骨ビルの庭」の下巻。かなり後半部分での一節で、物語が終結を迎える前の、主人公がさまざまな心の葛藤をするなかでの、ほっとするひとときにお酒が登場しています。別の作品でも日本酒が登場していましたが、「備中の地酒」とだけでしたから、銘柄が特定されているのに驚きました。舞台は大阪十三駅前、時代は平成6年5月、その当時にあ
ったかはともかく、作品が書かれたのが平成20年頃なので、著者がその頃飲まれてとても印象に残ったお酒なのかもしれません。主人公が日記をつけていたことをベースに話が展開していくので、とても簡単なお酒の感想ですが的を射ていると思います。火入れの特別純米でしょうか。
現在販売中の、純米吟醸「華想い」は香りに華やかさ、若さがあります。味わいきれいめですが酸が心地良く効いているので、こちらはさわやかにうまい、でしょうか。