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◎ 2014 年 4 月

鑑評会出品酒

4月の初めのこと、ある広島県の蔵元さんが出品酒(全国新酒鑑評会用)をきき酒してもらいたい、と3点のお酒をもってご来店されました。「どれがいいと思われますか」と杜氏さん、“はて困った最近出品酒になじみはないよなあ” と思いながら始めてみました。どれもいいお酒で含んでから芳香が広がり華やかな世界を作ります。味わいはふくらみのある旨さというか、甘味があり芳醇な印象。一番きれいに流れるものが良い、と選択したのですが、鑑定官の方々の評価が良かったのは、まさかの少し色も濃いそうに見えた最も味のあるタイプだそうで、これが最近の金賞酒の傾向なのだそうです。最初に口中で甘味を感じるものが良いらしく、香り対しての味のバランスをとるとこうなるのでしょうか。確かに旨いですし、きき酒ではなく飲みこんでしまいたくなります。この傾向で特徴を出していくことでお酒は年々少しずつ濃くなってきたようです。逆にいくと薄いととられて、濃醇なタイプの間に挟まれると不利になってしまうようです。

私の嗜好は、香味のふくらんだあとのきれいな流れと余韻を持つもの。行き着くところまで行ったら、軽快なものへという流れに戻ってくるんじゃないか、と秘かに思っています。

ところで、今回のお酒は、今春正式デビューの広島のもみじ酵母を使ったとのこと。この酵母のことはまたお話しするとして、広島県の切り札登場でこのお酒が金賞受賞となるように切に願っています。

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