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◎ 2010 年 12 月

がっくり

安芸の風雅斗瓶取りの香りの話題から引き続き、有馬記念出走予定馬の中に1頭、香りのする馬がいます。ローズキングダム、バラの香り。日本酒の中にも、もろみで酵母が生成する香気の成分としても存在する香りです。
さて、この馬に騎乗するのが武豊騎手。今年はけがによるブランクもありトップの座に帰り咲くことができませんでしたが、最近の騎乗ぶりにはツキもないのか、良い流れがなく冴えがないように思われます。たまたま見ていた2ヶ月位前の新馬戦、良血で1番人気になっていた馬に騎乗していたのですが、投票締め切りが迫るにつれて単勝倍率がどんどん上がり(確か2倍台前半が3倍近くまでいったような、)結果2番人気の馬が1着で武豊の馬は3着。レース内容も、出遅れ気味のスタートで流が遅かったからか早めまくりの直線先頭に立ち、ゴール前で差されてしまう悪循環、見る人はよく知っているんだなと感じたのとなんか寂しいものも感じました。・・・・・・・
という感じ原稿をつくっていてこの後を、来年につながる本来の武豊の天才といわれた騎乗を見たい、よいう内容にしていたのですが、なんと、ローズキングダムは疝痛で出走取り消し、がっくり。とことん今年は流れが悪いのでしょうか、来年に期待ということになりました。私自身も流れの悪さを感じていますが、気を取り直していきます。
今年の有馬記念、ブエナビスタに勝てる、外国人騎手には勝たせない、の2つがテーマなので、昨年のリーディングジョッキー・内田博之のエイシンフラッシュと、今年トップの(昨日まで)横山典弘のオウケンブルースリに期待します。最強であろうブエナビスタにどう挑んでいくのか楽しみにしておきます。
武豊は昨日、ディープインパクトの産駒で初重賞を獲った馬に騎乗していました。少し明るさが見えてきましたね、救われたような気がします。私にも
いい流れが戻るかな、結果が的中なら言うことないのですが。

安芸の風雅斗瓶取り

金泉・安芸の風雅、相原酒造さんにお願いして袋吊りをしていただきました。
商品として入荷しているのは火入れですが、火入れ前の生をひと口だけ試飲することができました。とにかく華やか、久しぶりのすごいインパクトのある香りでした。優雅、豪華、そして幽玄の世界へ誘ってくれます。生でありながら酒質は凛々しさがあり強さも感じました。試飲後、数日を経てもその余韻が残っているようなお酒です。
たとえるなら、五輪でトリプルアクセルを決めた浅田真央、ゾーンに入った時の宮里藍、競走馬なら現役最強ブエナビスタ、といったところでしょうか。おっと、次の展開がみえてきましたね。

最近の新酒から

県外からも続々、新酒が入荷しています。
竹泉の純米辛口の新酒、旨くて辛いお酒です。開栓すぐはまだガスをかんでいるようでわかりにくかったのですが、数日経って飲んだときに、香りが落ち着き新酒でありながら米の旨さ、コクが感じられます。後口はシャープできれが良くさすがに辛口といったいいお酒です。
土佐しらぎくの純米の新酒、お米が八反錦で広島の蔵のものとの比較も楽しいです。香りがみずみずしく尖った感じがないのが心地良いです。味わいきれいめでスリムな印象なのですが、後口にぴりっと引き締まった余韻が残ります。以前は腰の柔らかいお酒という印象が残っているのですが、現杜氏の仙頭竜太さんのお酒は一本筋が通ったようで、秘められた力強さを感じています。
この時期、多彩なお酒が揃い楽しませてくれています。

賀茂金秀 新酒直汲み

11月21日、金光酒造さんへ伺ってきました。その時にお願いしていました「賀茂金秀」純米しぼりたて直汲みが入荷しています。もろみの時からの爽快な香気がそのままやってきました。直汲みは搾って間もなくの瓶詰めのため、そのガスをふくんだぴちぴち感が強調されます。そしてアルコール度数も17.2%と少し高めで飲み応えがあり、レギュラーのしぼりたてとひと味違った趣があります。お酒はその青リンゴ様の爽快・新鮮な香りにインパクトがあり、口の中一杯に広がって鼻へ通り抜けて鮮烈な余韻を残します。開栓直後は固くてシャープなキレの印象ですが、時間が経って香りのベールがのくと、ほのかな甘さが顔を見せます。お米は八反錦なのですが、ご存知のように今年の米は硬いとのことですから、これをうまく使いこなしで造られた金光杜氏の技のみせどころのように思います。
この後には特別純米の新酒が出てきます。もろみではこのしぼりたてより華やか、リンゴが少し熟して甘くなったといったイメージの香気でした。こいおまちが代名詞でしたが、今年から麹・雄町、掛・八反錦に変えられました。昨年より蒸しを変えてそれが理想の状態に近づいた時、金光酒造では雄町がその蒸しに一番マッチするとのことで、今年は雄町をベースにしていくとのことです。そして酵母も香り系の酵母を使わずに、純米吟醸も特別純米に使用するものと同じにしていくとのことでした。今春に出された130周年記念の雄町を使った特別純米の出来が良かったので(あれはいいお酒でした)、その酒質を目指すということで決断されました。新しい商品も考えられているようで、これからのお酒にも注目していきたいと思います。
お話を聞いていて金光さんは物静かに語られますが、内に闘志を秘めておられる感じです。時々垣間見える負けず嫌いなところが、お酒を進化させていく原動力のように思います。
改めて、新酒直汲みいいですね。金光さんおいしいお酒ありがとうございます。

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