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◎ 2010 年 10 月

麦酎会

麦酎会はとても楽しい会にすることができました。ありがとうございました。会の中で、わかってはいるけど実際にやってみるとおいしいんだ、ということが再発見できました。それは「前割り」なのですが、冷酎、湯煎による燗でよりおいしく飲めます。お客様の中で早速実践しているという方もいらっしゃいます。あらかじめ作っておくとお酒と水が馴染みます。冷やしたものは角がなくなり、麦の風味を感じながらスムースに喉越し良く入ります。温めたものは甘い風味が際立ってきてやさしく体に入っていきます。
麦焼酎オンリーの会でしたが、いろいろなタイプが揃ってご参加されたみなさんにも新たな発見があったのではないでしょうか。

亀齢 入魂純米 別囲い

亀齢純米生原酒「別囲い」はとても良いです。春先の決定時に自分は現在の黄色ラベル「山」に1票を投じていました。その時点で最も良い状態でしたし通年でもいける力強さも感じていたからです。別囲いは荒さがあり、角がとれた後も「山」の勝ち、と思っていました。しかし、ひと夏を越したお酒は想像以上に成長していたのです。開栓すぐはまだ若いし少し荒さも感じましたが、1日経て飲むと「おっ」、さらに1日すると「へーっ」、さらに1日で「旨っ!」と変わっていきました。今はどちらが良いかというと甲乙つけがたく迷ってしまいます。
当店スタッフ(波多野、木下)の先々を読むことができる眼力、というかきき酒技術、「プライドをかけた」というだけのことはあります。恐るべし。

宝剣 ひやおろし

気になるお酒はやはり飲んでみなくてはいけません。春先に出た「宝剣」純米酒白ラベルが夏を越して「ひやおろし」として出ています。9号酵母で少し香りを意識して味もある新酒生酒はどうなったのか、ひやおろしの楽しみ方が広がります。火入れとなってきりっとした口当たり、硬さもとれて味にまとまりがあり、欠点のない土井さんらしい仕上がりです。個人的に好きなのが余韻に残る香り。この爽快で華もある心地よさが一番気に入っているところです。

富久長と八反草

先日、「富久長」の杜氏、今田美穂さんのお話を聞く機会があり、特別純米「八反草」を飲む機会がありました。「八反草」は酒造好適米ではないのですが八反錦のルーツとなるお米で、その潜在能力に魅かれて今田さんは栽培から取り組んでおられます。八反錦が概ねさらっと軽快に仕上るのに対し、八反草は秘めたパワーがある、と今田さんは言われます。
お酒は特別純米八反草60%の、20BYと19BYを飲み比べすることができました。繊細な香味できれいめな造りをされるので、20BYもフレッシュさがあり後口もぴんぴんとした感じがあります。そこへいくと19BYは全体に落ち着きがでて、お酒に幅が出来て後口にも穏やかさがあります。冷蔵熟成とのことで蔵元さんのコメント通り、ヒネなくきれいに熟成しています。このあたりにこの八反草ならではのパワーがあるように感じました。
八反草はこれから稲刈りだそうで、今年もいいお米が収穫され、いいお酒にが醸されるように期待しています。

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